次世代型革新高出力蓄電池
「金属触媒フリーリチウム空気電池」の開発

伊藤 良一
(東北大学 原子分子材料科学高等研究機構(AIMR) 助教、現在、筑波大学 数理物質系 准教授

2019年6月21日金曜日

太陽光を用いて含水バイオマスを濃縮し同時に純水製造する技術 プレスリリース

筑波大学藻類バイオマス・エネルギーシステム開発研究センター イスデプスキーアンドレアス研究員と渡邉信センター長らの研究グループと共同研究を行い、これまで困難であった太陽光を用いた含水バイオマス濃縮技術と純水製造を同時に実現する蒸発促進材料を開発しました。今回作製した、階層構造を持つグラフェンを用いることで、再生可能な太陽エネルギーによって、含水バイオマスから水分を除去するのと同時に純水を製造できることから、これまで海水の淡水化などで純水を確保する選択肢以外に、藻類やその他濃縮が必要な含水バイオマスからも純水を製造しつつ、バイオマス燃料や肥料の生産を可能にする、新たなカーボンニュートラル実現に向けた有効な選択肢を提示できると期待しています。



図 (a)一般的な藻類含水バイオマスの脱水・乾燥工程、(b)太陽光を用いた水蒸発メカニズムと(c)階層構造を持つグラフェン。 (a)藻類含水バイオマスの場合、大きな培養池で培養した後、凝集剤を混ぜて自然沈殿をさせて水分と藻類を分離する。その後、遠心分離機によりさらに分離したのち、機械的に押しつぶして藻類から残りの水分を搾り取る。その後、天日干しによって完全に乾燥させる手順を取る。 (b)マイクロサイズの多孔質グラフェンの場合、上部の表面から水が蒸発していく。毛細管現象によって、表面で蒸発した水分が下部から上部へと輸送されるが、その際、藻類も上部へ移動してしまう。蒸発を繰り返していくと最終的に空焚き状態が発生し、細胞が死滅してしまう問題点があった。一方で、マイクロサイズの多孔質グラフェンの表面に、藻類を加熱させない蒸発機構(低熱伝導度による熱拡散抑制と毛細管現象による水の吸い上げ)を持ち、かつ藻類が入り込めないナノサイズの多孔質グラフェンを接合することで、藻類の移動を物理的にブロックすることが可能となる。これにより、上部で太陽光を集光し、かつ、水のみを集中的加熱できる階層と、水を下部から上部へ輸送する階層を併せ持つ多孔質グラフェンを実現した。


プレスリリース
熱による細胞損傷なく太陽光で含水バイオマスを濃縮する技術を開発 ~階層構造を持つ多孔質グラフェンで水分蒸発を促進する~

原著論文
Damage‐Free Solar Dewatering of Micro‐Algal Concentrates via Multifunctional Hierarchical Porous Graphene
は有料となっています。

伊藤良一

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