次世代型革新高出力蓄電池
「金属触媒フリーリチウム空気電池」の開発

伊藤 良一
(東北大学 原子分子材料科学高等研究機構(AIMR) 助教、現在、筑波大学 数理物質系 准教授

2023年9月13日水曜日

メタノール型直接燃料電池用クロスオーバー抑制隔膜研究

カーボンニュートラルの実現に向けて、メタノールやギ酸を合成燃料として電力を取り出す、直接メタノール/ギ酸型燃料電池技術の開発需要が高まっています。これらは、プロトン移動を介した発電を行いますが、従来のプロトン交換膜では、燃料分子自身も電極間を移動して不必要に酸化され、電極触媒を失活させてしまう「クロスオーバー現象」が問題となっていました。本研究では、プロトン交換膜として、グラフェンシートに5~10 nmの穴を空け、かつスルホ基を有するスルファニル官能基で穴周辺を化学修飾してかさ高くしたものを新たに開発し、高いプロトン伝導度を維持しつつ、メタノールやギ酸分子の通過を妨げ、クロスオーバー現象を抑制することに世界で初めて成功しました。
詳細はこちら「グラフェンを用いて燃料分子の効果的なふるい分けに成功」です。

本論文は、オープンアクセスなので無料で購読が可能です。

Suppression of Methanol and Formate Crossover through Sulfanilic-functionalized Holey Graphene as Proton Exchange Membranes
プロトン交換膜としてスルファニル修飾穴付きグラフェンを用いたメタノールとギ酸クロスオーバーの抑制


伊藤良一

2023年7月26日水曜日

専攻イベント

筑波大学数理物質系物理工学域と物質工学域の先生方で4年ぶりとなる合同暑気払いを行いました。持ち回りの幹事を務めさせていただきました。場所は筑波大学の学内施設である野性の森というところです。当日は雨が降らず、皆さんに楽しんでいただけたようで良かったです。


伊藤良一

2023年7月15日土曜日

産総研福島再生可能エネルギー研究所FREA 訪問

トヨタモビリティ基金水電解WGの研究チームは、水電解システムに対する再エネ出力変動の影響に関する文献調査で得た情報を基に、国立研究開発法人産業技術総合研究所の協力により設置した、実用レベルの水電解装置を用いた研究を開始しました。水電解装置の実機を用いて再エネ電力の変動による挙動や性能劣化、耐久性への影響を調査した研究はこれまで公開された例が少なく、水電解の性能向上・コスト低減に向けた課題解決に資する成果が期待されます。(原文はこちら
という活動をしていまして、産総研福島再生可能エネルギー研究所(FREA)に進捗報告会と設置された水電解装置を見学しに行ってきました。授業でいつもリモート会議参加でしたが、今回ついに参加し現物を見ることができました。今後は、水電解装置を本格稼働させ、実機を使った水電解データの取得を行っていく予定です。

敷地内に太陽光パネルと風車

水電解装置

研究者と事務局での集合写真


伊藤良一

2023年6月10日土曜日

筑波大学応用理工学部1年生向けに研究室体験配属が開催されました。鈴木康礼君と徳地一真君にご参加いただきました。他大学からの研究室見学も個別に受け付けています。本研究室所属希望の学生は気軽に問い合わせください。




伊藤良一

2023年3月29日水曜日

筑波大学応用理工スプリングスクール2023

筑波大学応用理工スプリングスクール2023が開催されました。応用理工学類では、春と夏の2回、このような体験実習を各研究室で実施していましたが、コロナ禍後、初めての対面実施となりました。本研究室は、② 水素を作ってみよう~水の電気分解~、を担当しました。遠方から来られたとのことで、ありがとうございました。今回参加できなかった方も、またこのような機会があると思いますのでご参加ください。

広瀬拓未君と、修士1年生の塩川史也君

佐々木遥香さんと、修士1年生の末吉隼君

水の電気分解の装置を操作する佐々木遥香さん

集合写真


伊藤良一

2023年3月10日金曜日

商業誌「化学」に「窒素ドープ3Dグラフェン」の解説記事が掲載

商業誌「化学」の特集に本研究「窒素ドープ3Dグラフェン-触媒活性な局在電子と電荷輸送を担う金属チャネルの共存状態の発見」の記事が掲載されました。書店に並んでいます。

伊藤良一

読売新聞に水の電気分解の記事が掲載されました

読売新聞の230310朝刊科学面19ページ(関西、中四国限定)に高エントロピー合金を使用した水電解の記事が掲載されました。
カーボンニュートラルに向けた内容が掲載されています。
伊藤良一