今回、東北大学東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)で研究を進めている3次元ナノ多孔質グラフェンを用いて東北大学大学院理学研究科物理学専攻と東京大学とで共同研究を行い、共同研究者の田邉洋一助教によって高性能な3次元トランジスタの開発に世界で初めて成功しました。2次元グラフェンは空間を維持したまま集積化するのには不得手(電気ショートによる制御できない状態に陥る)であったため、グラフェントランジスタの集積化の手法が問題となっていました。今回開発したトランジスタは3次元で厚みがあり一繋がりに連続したグラフェンを用いることで2次元グラフェントランジスタと比べて最大で1000倍の性能を発揮しました。本論文は炭素材料を用いて3次元デバイスを作製するときのモデルケースとなりえ、3次元グラフェンを用いることで高度集積化が必要な電気デバイスの一つの選択肢になることが期待されています。
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論文は・・・残念ながら有料公開です。
タイトル
Electric Properties of Dirac Fermions Captured into 3D Nanoporous Graphene Networks
伊藤良一